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コーナ半径

 コーナとは、一つの切れ刃と他の切れ刃とがつながる、角の比較的小範囲の切れ刃部分を言う。これをノーズと言う場合もある。このコーナに丸みがある場合、このコーナを丸コーナという。そしてこの丸コーナの丸みの呼び半径をコーナ半径、あるいはノーズ半径という(図1)。

 コーナ半径は刃先の強度と仕上げ面粗さに直接影響するので、送りの2−3倍にとるのが普通である。
コーナ半径を大きくしたときの影響を次に示す。
  ・ コーナの丸みが仕上げ面に転写されるので半径が大きい場合仕上げ面粗さが向上する(図2)。
  ・ 刃先にかかる力が分散されるので刃先強度が増す。
  ・ 半径を大きくしすぎると抵抗が増すのでびびりの原因となる。
  ・ 逃げ面摩耗、およびすくい面摩耗が減少する。したがって工具寿命が伸びる。
  ・ 大きくしすぎると切りくず処理性は悪くなる。
したがって、次のような場合はコーナ半径を大きくすることができる。
  ・ 黒皮、断続切削のように刃先の強度を必要とするとき
  ・ 荒削りで直径の大きい被削材を切削するとき
  ・ 機械に剛性があるとき


図1 切削工具の切刃の関係    図2 コーナ丸みと仕上げ面の関係



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