4.実験結果と考察
(1)工具損傷形態
図1は試作セラミックス(Si3N4-7Al2O3-25SiC系)及び比較用コーティング(Al2O3系)の切削前と切削終了後の様子である。試作セラミックス、コーティング工具どちらも摩耗の様子は正常摩耗である。
又、セラミックスの実験開始前写真にチャンファー幅のバラツキと切刃部のチッピングがみられる。しかしこの実験の工具摩耗には影響を及ぼしているとは思えない。
(2)工具摩耗進行曲線
図2にFC20切削時の工具摩耗の進行状態をしめす。試作セラミックスではすべての切削速度で1分内にVB=0.2に達したのに対し、比較用コーティングは400m/minでも約5分切削可能であることがわかる。セラミックスもコーティング工具も工具摩耗の進行はクレーターの進行によって切刃部が幅の狭いエッジになり徐々に後退していくという経過を辿るようである。
(3)切削仕上げ面
図3にFC20切削時の工具寿命曲線と表面粗さの変化をしめす。
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