4.実験結果と考察
(1)工具損傷形態
図2は切削時の工具損傷状態を示す。サイアロン系セラミックス、 Al2O3系コーティング両チップとも摩耗系態は同じ傾向を示している。
摩耗面を比較するとサイアロン系セラミックスは鋭利な面であり、Al2O3系コーティングはつぶれた面である。
摩耗の進み具合いはAl2O3系コーティングはほぼ同じ傾向を示すがサイアロン系は急に増加する傾向にある。
(2)工具摩耗進行曲線
図3に前逃げ面・横逃げ面・正面の工具摩耗の進行状態を示す。
サイアロン系セラミックスは切削速度200m/minではAl2O3系コーティングよりも長い寿命を示すが300、400m/minでは寿命は短い。
Al2O3系コーティングは切削速度の違いによる摩耗量の差異が小さい。
(3)切削仕上げ面
図4に表面粗さを示す。
Al2O3系コーティングで切削した場合切削速度による差異が小さく、サイアロン系の場合差異が大きい。
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