用語集

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■A系砥粒  
■A砥粒 
■AE砥粒  
■AES  
■AFM   
■AZ砥粒  
■C系砥粒  
■C砥粒  
■CMP  
■COP  
■EEM  
■EPMA  
■GC砥粒  
■HA砥粒
■IR法   
■LTV  
■OSF  
■PA砥粒  
■P-MACポリシング
■PVA砥石  
■SEM  
■SIMS  
■SOG
■STM  
■TEM  
■TTV  
■WA砥粒  
■X線回折法  
■XPS    
 

a

A系砥粒

アルミナ質砥粒の総称。

A砥粒

ボーキサイトを溶融精製して製造した褐色のアルミナ砥粒。含有するチタニア(TiO2)のために褐色を呈している。

AE砥粒

人造エメリー砥粒。

AES

オージェ電子分光分析 Auger electron spectroscopy の略語。オージェ電子は、試料に電子線、イオンビーム、X線などを照射してK殻、L殻等の内殻から電子を放出させた際、外殻の電子が空位の位置に落ち込んで放出する電子である。スペクトル測定により局部の元素分析ができ、深さ1nm程度までの表面分析に利用されている。

AFM

原子間力顕微鏡。

AZ砥粒

アルミナジルコニア砥粒。

c

C系砥粒

黒鉛とコークスを高温で加熱して製造した六方晶系の炭化珪素(SiC)から成る黒色あるいは緑色の砥粒。

C砥粒

黒色炭化珪素砥粒。

CMP

化学的機械研磨技術 Chemical Mechnaical Polishing (またはPlanarization) の略称。LSIデバイスの高速動作を狙って、デバイス製作後のウエハ面の各チップ上に電気回路を多層にわたって積み重ねる技術の総称でもある。そこでは多層配線の層間ガラス膜の平坦研磨、配線銅めっき膜の研磨などが必要であり、それらの研磨のメカニズムに化学作用を伴う機械的研磨があるとしている。米国のSami規格では、シリコンウエハの湿式メカノケミカルポリシングをケム・メカニカルポリシング(Chem. Mechanical Polishing)と称し、CMPで表す場合がある。

COP

シリコン単結晶の洗浄工程のエッチングによりウエハ表面に生じる結晶起因の欠陥のうち、パーティクルカウンタによりパーティクルとして計数されるもの。パーティクルを意味する crystal-originated particle の略語であるが、実体は0.2〜0.5μmの大きさのピットである。

e

EEM

超精密非接触研磨法の一つ。研磨剤中に浸漬したボール状工具の回転に伴う動圧浮上と遠心力による比重が大きい砥粒の浅い角度の衝突を加工に利用している。ポリウレタンの球状工具をNC制御で工作物面に沿って移動させ、工具滞在時間に比例する形で加工量を制御することにより、加工変質層がなく、最高形状精度の仕上げ面が得られる。微粒子の弾性的な(elastic)衝突により原子が工作物面から飛び出す(emission)加工法 (machining)の略語である。

EPMA 

Electron probe microanalysis の略語。電子ビーム照射に伴って放出される特性X線の波長と強度を計測して、試料表層中の元素組成を分析する方法である。走査を行うことにより、全元素の二次元的な分布を求めることが可能である。SEMの能力も兼ね備えている。

g

GC砥粒 

緑色炭化珪素砥粒。

h
HA砥粒
アルミナ質原料を電気炉で溶融し、凝固させた塊を粉砕、整粒した砥粒。
コランダム型の単一結晶を主成分とする。
i

IR法

赤外分光法 infrared spectroscopy の略語。赤外線を照射した試料からの反射光、あるいは加熱した試料からの放射光を分光分析して、表面の化学的な諸情報を得る。表面の単分子層から50nm程度の深さまでの表面分析ができ、気体、液体、固体のいずれにも適用可能である。

l

LTV

local thickness variation の略語で、電子デバイス用ウエハの平坦度の評価項目の一つ。あるチップサイズ領域において、ウエハ裏面などの基準面から厚み方向に測定した最高高さと最低高さの差で、ウエハごとにチップ数だけLTVの値がある。

o

OSF

@シリコンウエハの表面や内部に生じる結晶欠陥の一つで、酸化により誘起される積層欠陥。ウエハ表面のOSFは表面近傍の残留歪みや汚染など、内部のOSFは過飽和含有酸素の析出物に起因する。 Aウエハの表面を熱酸化して積層欠陥を誘起し、表面のダメージを評価する方法。

p

PA砥粒

淡紅色アルミナ砥粒 pink alumina abrasive の略語。少量の酸化クロムの添加により淡紅色を呈し、切れ味の良い砥石の原料となる。

P-MACポリシング
Progressive mechanical and chemical polishing の略語。機械的作用と化学的作用の複合により前加工面の凹凸を平滑化して鏡面に仕上げるディスク式化学研磨法の一つ。
加工の進行に伴い、接触から非接触へと加工条件を切り替えるのが特徴である。
■PVA砥石
軟質金属や漆器の研磨、電子材料の精密仕上げに用いられる、柔軟性、自生作用に優れた砥石。水溶性のポリビニルアルコール(poly-vinyl alcohol )に砥粒と気孔生成剤を加えて反応させて合成した網目状素材を所定の形状に切断後、熱硬化性樹脂を含浸させ、乾燥・熱処理して砥石にする。
s
■SEM
走査型電子顕微鏡 scanning electron microscope の略語。透過型と反射型があり、一般には後者を指す。前者は試料を透過した電子を検出して画像化するタイプで高分解能を持ち、後者は試料表面からの反射電子を検出するタイプである。
■SIMS
二次イオン質量分析法 secondary-ion mass spectrometry の略語。イオン照射により試料表面から発生する二次イオンを質量分析装置で分析して構成元素を求める方法。数原子層程度の深さまでの極表面に限った分析、走査エッチングによる三次元的な分析、同位体の分析などを特徴とする。
■SOG
ウエハのプラナリゼーション手法の一つで、spin coating on glass の略語。
シラノール化合物の溶液を絶縁膜上に回転塗布(spin coating)し、加熱処理してSOG膜と呼はれるSiO2膜を形成する。この膜は、CVDで形成した絶縁膜に残存する微小凹凸に層間絶縁膜として埋め込まれて凹凸を平坦化する。 
■STM
走査型トンネル顕微鏡 scanning tunneling microscope の略語。真空中で探針を1nm程度まで接近させて電圧を印加した際に流れるトンネル電流を一定に維持して探針を走査させ、その制御信号に基づいて試料表面の凹凸を測定する装置。
t
■TEM
(走査型)透過電子顕微鏡 transmission electron microscope の略語。
■TTV 
total thickness variation の略語。ウエハ平坦度の評価項目の一つ。ウエハ裏面を基準面として厚み方向に測定した高さのウエハ全面における最大値と最小値の差。
w
■WA砥粒
白色アルミナ砥粒。高純度アルミナを主成分とするため透明で白色に見える。褐色アルミナより硬く、破砕性に富み、精密研磨に適している。
x
■X線回折法
X線を照射してえられるBraggの条件を満たす回折像をもとに構成物質を同定したり、結晶構造を解析する一般的な方法。
■XPS
X線光電子分光法 X-ray photoelectron spectroscopy の略語。高真空下における単色のX線照射により起きる光電効果に伴って放出される光電子の運動エネルギー分布を測定し、深さ数nm程度の極表面の構成元素、内殻準位の結合エネルギー、化学結合の状態など、表面に関する多くの情報を得る測定方法。

 独立行政法人 産業技術総合研究所