MZ Platform とは

    MZ Platformとは

    1. MZ Platformの目的
    2. 『MZ Platform』は、アプリケーションの構築を行うための開発支援プラットフォームです。
      このプラッ トフォームの上で、アプリケーションを構築したり、実行したりすることができます。
      MZ Platform を利用するとプログラミング言語を知らなくても、MZ Platform だけでアプリケー ションを作成することができます。
      また利用方法が簡単なので、専門家に依頼しなくても業務内容に精通し ている人が簡単に使いやすいアプリケーションを構築できます。
      このソフトウェアの最終的な形は『システムを利用する人自身が、システムを構築したり変更したりでき る環境』です。
    3. MZ Platformでできること
    4. MZ Platform はアプリケーション構築の 1 つの形を提案するものです。
      これを使えば、従来と比較して簡単にアプリケーションを作ることがで き、また変更や改善も楽になります。
      また、一度作ったアプリケーションは別のアプリケーションへの流用 も簡単にできますので、アプリケーションの再利用も可能です。
      機能は大きく分けて以下の 3 つです。
      1. 1)アプリケーションの構築
        既存のコンポーネントを使用してアプリケーションが構築できます。
        MZ Platform でのアプリケー ション構築とは『複数のコンポーネントをつないで組み合わせる』ことで行います。テキストエディ タなどを使ってキーボードからプログラムを書くという作業は一切ありません。
      2. 2)アプリケーションの実行
        MZ Platform で構築したアプリケーションはそのまま実行できます。
        プログラミングの場合、作っ たものを実行するにはコンパイルやパッケージングなど手を加える必要があるケースがありますが、 MZ Platform で作成したアプリケーションは、何もしなくてもそのまま実行可能です。
      3. 3)標準コンポーネントの提供
        アプリケーションを構築するためによく使われるものを標準コンポーネントとして提供します。
        例え ば、画面を作るためのウィンドウやデータを表示するための表やグラフなどの GUI 部品、タイマー や演算などの画面を持たない部品など、目的も規模もさまざまな部品が準備されています。これらを 自由に利用してアプリケーションを構築してください。

    MZ Platformの種類

    1. インストールされるプログラム
      1. 既定でインストールされる内容は以下の通りです。
        1. アプリケーションビルダー
          アプリケーションの構築、修正、実行、保存の機能があります。
        2. アプリケーションローダー
          アプリケーション実行の機能があります。
        3. ドキュメントインデックス
          MZ Platformの関連資料を見ることができます。
        4. MZChecker
          3DCADデータの表示、チェックツールです。
        5. サンプルアプリケーション起動
          小さいサンプルデータを起動して確認することができます。
        6. バイナリデータコンバーター
          mzas形式で保存されたバイナリファイルを、JavaJreのバージンが違っても使用できるように変換するツールで す。
    2. 開発に使用するプログラム
      1. アプリケーションビルダーとアプリケーションローダー
        MZ Platformにはアプリケーションの開発、編集ができる『アプリケーションビルダー』と完成したアプリケー ション の実行のみ行う 『アプリケーションローダー』の2つがあります。
        開発中は主に『アプリケーションビルダー』を使用します。
        開発終了後は、編集機能のない『アプリケーションローダー』を使用すると、ユーザーによってアプリケーションが変更される恐れが あり ませ ん。
      2. コンソールの有無
        コンソール付きを使用すると、起動時やエラー発生時のメッセージをコンソールで確認することができます。
      3. アプリケーションファイル
      4. MZ Platformのアプリケーションファイルには独自のアイコンが付きます。
        また、このアイコンをダブルクリックすると、自動的にアプリケーションファイルが『アプリケーションローダー』で実行されるように なって いま す。

        参考:基本操作>知っ ていると便利>MZ Platformの保存ファイル

    アプリケーションビルダー起動画面

    コンポーネントとは

    1. コンポーネントとは
    2. アプリケーションを構成するソフトウェア部品です。
      MZ Platform では、アプリケーションを構築するための最小単 位の部品をコンポーネントと呼び、すべてのアプリケーションはコンポーネントの組み合わせによっ て構成されています。
      なお、コンポーネント自体はプログラムによって作られています。

      参考:基本操作>MZプラットフォームとは>コンポーネント上の情報

    3. コンポーネントで構築する
    4. アプリケーションを作る上で、『コンポーネント技術』または『コンポーネントウェア』という考え方があ ります。
      コンポーネントとは『部品』を表す言葉で、アプリケーションを部品の組み立てによって作ろうと する考え方が『コンポーネント技術』です。
      コンポーネントも機械部品と同じように大小さまざまなものがあり、小さな部品を いくつか組み合わせて作られた部品もあります。
      コンポーネント技術によって、アプリケーション構築におけるいくつかの問題が解消できます。
      1. アプリケーション構築の簡潔化
        従来、アプリケーションはプログラミングですべて作るものでしたが、コンポーネント技術があるな らば、コンポーネントを組み合わせるだけでプログラミングしなくてもできます。
      2. 変更への対応が容易
        アプリケーションを変更したいとき、ある機能を果たしているコンポーネントを同じ機能を果たす別 のコンポーネントに付け替えるだけでまったく違うアプリケーションが生まれます。
        あるコンポーネ ントの動きがおかしい場合、そのコンポーネントを別のものに付け替えることで修理することもでき ます。
      3. 自分だけのアプリケーション
        コンポーネントは共通に使ってもその組み合わせによって出来上がるものはさまざまです。
        自分のや りたいことを好きな部品を集めて作れば、自分だけの自分の会社独自のアプリケーションが構築でき ます。
        自分が持っている考えや方法を自分自身でアプリケーションにできます。

    コンポーネントの種類

    1. 標準コンポーネント
    2. MZ Platform では一般的によく使うコンポーネントを『標準コンポーネント』として提供しています。
      主なコンポーネントは以下のとおりです。
       コンポーネントの種類はトータルで約300種類あります。
      区分 説明 主な部品
      画面構成部品
      操作部品 ボタンのように操作を行うための ものや、データを入力したり表示 したりするものなど多くの部品を 提供します。 フレーム、ダイアログ ボタン、テキストフィールド ラベル、イメージ、HTML 表示 メニューバー、ツールバー テーブル、ツリー など
      グラフ部品 データを様々な形式でグラフ化し て表示するためのコンポーネン トです。 棒グラフ、折れ線グラフ 面グラフ、散布図 円グラフ、ヒストグラム など
      処理部品
      アプリケーションを作る上で有効 なツール群。各種の演算処理など を提供します。 数値演算、論理演算、テーブル処理、 サブルーチン、ファンクション な ど
      入出力
      データの入出力、データベース接 続などを行うコンポーネントです。 データベースアクセス、CSV ファイ ル入力・出力、帳票 など

    コンポーネント上の情報

    1. コンポーネント
      1. アプリケーションビルダー設計画面上に表示されている白い矩形を『コンポーネント』 と呼びま す。
        これらを線で結んでアプリケーションを構築していきます。
      2. 特に右図の[アプリケーション]コンポーネントは、アプリケーション自身を表す特別なコンポーネントで す。
        ビルダーを起動した時点で表示され、削除することはできません。

    2. コンポーネントに表示されている情報
      1. コンポーネント名
        コンポーネントの名前です。 コンポーネントが持っている機能の情報です。
      2. コンポーネントID
        コンポーネントの識別番号を示します。 この番号はアプリケーションの中で重なることはありませんが、後から変更することも可能です。
        (参考:基 本操作 >知っていると便利>コン ポーネント移動・IDの変更
      3. コンポーネントキー
        コンポーネントの識別情報を示します。
        このコンポーネントを識別するための説明や名前で、アプリケーション構築時に自由に設定できます。
    3. ポップアップでのコンポーネントの情報
    4. コンポ―ネント上にマウスを合わせるとポップアップ情報が表示されます。
      1. 名称
        コンポーネント名が表示されます。
      2. 説明
        そのコンポーネントについての簡単な説明です。
      3. クラス
        javaプログラムにコンポーネントのクラス名が確認できます。
    アプリケーションコンポーネント

    <コンポーネントの情報>
    a:コンポーネント名
    b:コンポーネントID
    c:コンポーネントキー
    ポップアップ情報の表示

    コンポーネントの追加方法

    1. コンポーネントの追加方法
    2. コンポーネントの追加方法は次の4つです。
      1. ビルダー編集画面上で右クリック>[コンポーネント追加...]を選択します。
        コンポーネントの分類を選び、最後にコンポーネント名を選択します。
        ビルダー編集画面上にコンポーネントが追加されます。
      2. ビルダー編集画面上で右クリック>[コンポーネント一括追加...]を選択します。
        コンポーネント追加窓が表示されます。
        画面上部のタブで上位分類を選択し、右側のタブで下位分類を選択します。
        中央に表示される画面のコンポーネントの追加数を入力し、「追加」ボタンを押します。
        ビルダー編集画面上に複数のコンポーネントが一括して追加されます。
      3. 画面編集画面上で右クリック>[新規コンポーネント追加]を選択します。 (画面構成部品のみ)
        コンポーネントの分類を選び、最後にコンポーネント名を選択します。
        実行ウィンドウ上とビルダー編集画面上にコンポーネントが追加されます。
      4. 画面編集画面上で右クリック>[新規コンポーネント一括追加...]を選択します。 (画面構成部品のみ)
        コンポーネント追加窓が表示されます。
        右側のタブで下位分類を選択します。
        中央に表示される画面のコンポーネントの追加数を入力し、「追加」ボタンを押します。
        ビルダー編集画面上にも複数のコンポーネントが一括して追加されます。

      ※[フレーム]または[ダイアログ]が既に追加されている場合には、 コンポーネントの追加が 画面編集画面上でも行えます。
      参考:基 本操作>知っていると便利>コンポー ネントの 一括追加

    3. コンポーネントが追加される位置
      1. ビルダー編集画面上で右クリックして追加したときは、クリックした位置を基準に新しいコンポーネントが追加されます。
      2. 画面編集画面上で右クリックして画面構成部品コンポーネントを追加したときは、ビルダー編集画面の最下部にコンポーネン トが 追加されま す。
        また、画面配置方法が「手動配置」の場合、実行ウィンドウのクリックした位置にコンポーネントが配置されます。
        その他の配置方法では追加順に配置方法に従って配置されます。
    コンポーネント追加例

    コンポーネント一括追加画面例

    コンポーネントの属性

    1. コンポーネント属性情報画面
    2. ビルダー編集画面上で右クリック、>[属性情報設定...]を選択、または接続元コンポーネントをダブルクリックすると、コンポーネ ント 属性情報窓が 表示され、属性の設定を行うことができます。
      表示される項目はコンポーネントによって違い、また自動的に表示されるため項目の編集などはできません。
    3. 属性情報画面の表示方法
    4. コンポーネント属性情報設定画面の表示方法は4通りあります。
      1. 左側コンポーネントをダブルクリックするとコンポーネント属性情報窓が表示されます。
      2. 左側コンポーネント上で右クリック>[属性情報設定...]を選択します。
      3. 画面編集画面の編集領域のコンポーネント上で右クリック>[属性情報設定...]を選択します。
      4. 画面編集画面のツリー領域のコンポーネント名上で右クリック>[属性情報設定...]を選択します。
    5. 実行時画面からの属性情報の設定
    6. ビルダー編集時に「実行(設定可)」ボタンで実行し、実行画面上で画面構成部品のコンポーネントを右クリックすると、ポップアップメ ニューが表示され 、属性の変更をすることができます。
      ポップアップメニューから設定できる項目は、実行して画面表示を整える機能が主となっています。
      このポップアップメニューで設定できる属性は、メソッド処理でも設定できます。
    コンポーネント属性情報
    実行時ポップアップメニュー

    コンポーネント同士の接続

    1. コンポーネント同士を結ぶ(接続する)時の考え方
      1. アプリケーションを構築する際には、コンポーネント同士を結びながら組み立てていきます。
        左側にあるコンポーネントに右側に設定したコンポーネントを結びます。
        途中に「イベント」が発生し接続のきっかけを作ります。
        「イベント」で結んだ右側のコンポーネントには何を行うか(「メソッド」)詳細設定を行います。
        1. イベント
          コンポーネントの中で起きるデータや状態の変更をイベントといいます。
          このイベントの発生が、コンポーネントから他のコンポーネンへ接続するきっかけになります。
        2. メソッド
          コンポーネントが持っている機能を呼び出すには、コンポーネントが提供するメソッドを使用します。
          メソッドはコンポーネントに対して処理を指示する唯一の方法です。

    コンポーネント接続の考え方